金魚の病気の種類について、初心者の方にもわかりやすく紹介しています。
金魚を飼育していると、避けては通れない金魚の病気。
大切に育てている金魚が病気になると、心配で、心配で、でもどうすれば良いのがわからなくて、、、。
混乱してしまう気持ち、皆さんも一度は経験したことがあるのではないでしょうか。
金魚の病気といっても、様々な種類があり、それぞれの金魚の病気を経験したことがないと、なかなか判断がつきません。
病気の種類によって、適切な治療方法も異なります。
金魚は丈夫なお魚であることに加え、治療薬の進歩もあって、早期発見、早期治療を行えば殆どの病気が完治可能です。
風邪をひいた事がない人がいないように、金魚も必ず病気になります。
今回は、金魚のかかりやすい病気の種類について、代表的なものから紹介していきます。
大切な金魚が病気かもしれない!
そんなあなたにとって、最適な情報をまとめていますので、ぜひ、最後までご覧ください。
この記事では、インスタグラムでの投稿をピックアップし、金魚の病気の画像を閲覧できるようにしております。
また投稿の最後に、金魚の薬浴に便利な濃度計算表(自動計算)へのリンクを掲載しています。
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金魚が発症する病気の種類について、代表的なものから順番に紹介しています。
金魚の様子がおかしい、もしかして病気かも!と思ったときに、まず初めにやるべきことは病名の特定です。
それぞれの病気の特徴に関してまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
白点病
金魚のみならず、観賞魚を飼育したことがある方なら、一度は聞いた事がある病気だと思います。
その名の通り、体表に0.1〜1mほどの白い粒々が大量に発生する病気です。
この白い粒の正体は、白点虫と呼ばれるどこにでも棲息している寄生中で、金魚が体調を崩した際に、体表で大量に増殖し、金魚の体液を吸います。
そのまま放置すると金魚は衰弱し、死に至りますが、適切な治療をすれば完治することも容易な病気です。飼育ベテラン者は、「金魚の風邪」程度に捉えている方も多いです。
他の白い点が発生する金魚の病気との最も簡単な見分け方が、
「全身にびっしり白点が広がっているかどうか」
です。
初期の尾ぐされ病や、ツリガネムシ症と見分け方を間違えると薬が効かず、治療が長引く可能性があります。
白点病の治療の方法についてはこちら
よく似ているツリガネムシ症に関してはこちら
白点病との見分け方に関してもわかりやすく記載しています。
典型的な白点病の症状
赤斑病(あかまだらびょう)
この病気は、金魚の体表に、怪我をしたような赤い斑点ができることが特徴です。
金魚が自分から障害物に当たって怪我をすることはよほどのことがない限り無いため、赤い擦り傷のような斑点を見つけたら、この病気を疑いましょう。
この病気は、飼育施設の水質が悪化し、金魚にとって有害な細菌が繁殖した時に、金魚の体表から細菌が侵入し、感染します。
人で例えると、不衛生な場所で生活していて、些細な傷から細菌性の感染症に感染し、傷口が化膿しているような状態です。
この赤斑病も、悪化すると死に至る怖い病気ですが、水質の改善と適切な治療で完治可能です。
赤斑病の治療方法についてはこちら
赤斑病の中期症状(初期症状は鱗数枚分が赤くなります)
尾ぐされ病(おぐされびょう)
その名の通り、尾びれ(正式には全身のひれ全てが対象)が腐るように溶けていき、最終的にはひれが無くなり、ススキのようにパサパサになり死に至る病院です。
初期の症状としては、ひれの先が白く変色し、血管が充血し、赤くなります。
原因としては、赤斑病と同じく、水質の悪化によりカラムナリスと呼ばれる細菌が増殖し、金魚に感染することによって発症します。
原因が水質の悪化であることから、赤斑病と併発することも多いです。
感染初期の金魚は、ヒレが溶けていても元気に泳ぎまわっている事が多く、早期発見が難しい病気です。
日頃から金魚の体表だけでなく、ひれも注意深く観察することが重要です。
有効な薬も開発されており、初期に発見し、適切な治療を行えば、完治されることが可能です。
溶けたひれもある程度は再生してきます。
とにかく、早期発見、早期治療が重要です。
尾ぐされ病の治療に関してはこちら
尾ぐされ病の初期症状(腹びれと尾びれに欠けが見られる)
穴あき病
名前の通り、金魚の体に穴があく病気です。
この病気は赤斑病の原因菌である、エロモナス系の細菌によって引き起こされます。
初期症状は赤斑病と同じく、鱗数枚が赤く充血したようになります。
前述した赤斑病だと、赤い斑点は出現するものの、鱗がはがれて肉が露出することはありません。
鱗がはがれている時点で、穴あき病を疑うのが賢明です。
進行するにつれ、非常に痛々しい見た目と、完治後も元の通り鱗が戻りずらいことから、早めの対応が肝心です。
穴あき病の治療に関してはこちら
穴あき病の初期症状と治療後
イカリムシ症
名前の通り、船のイカリの形をした寄生虫が金魚の体表に寄生することで発症します。
生体の大きさは10mmを超えることから、日々の観察で容易に発見することが可能です。
春から秋にかけて、発生し、冬は金魚とともに冬眠します。
世界中の淡水魚で寄生が確認されており、増殖スピードが非常に早いことが有名です。
生体は2ヶ月でおよそ5000個の卵を産み、とんでもないスピードで飼育施設の中で増殖していきます。
病気ではなく、寄生虫であるがゆえに、一匹を駆除してもあまり意味がなく、まだ金魚に寄生していない子供まで駆除することが肝心です。
寄生した生体の駆除は容易で、ピンセットで本体を引き抜くのみ、幼体には専用の殺虫剤を使用します。
イカリムシ症の詳しい対処方法はこちら
イカリムシの動画(頭部に寄生している)
ウオジラミ
その名の通り、ウオ(魚)に寄生するシラミのような見た目の寄生虫です。
サイズは最大で5mmほどになり、肉眼でもはっきりと確認することができます。
ウオジラミは魚の体表に付着し、口である針を突き刺して、その体液を吸いながら生活をしています。イカリムシ症に同じく、よほど大量に寄生されない限り、金魚の命に別状はありません。
ですが、傷口から細菌が侵入し、前述した穴あき病などの病気に二次感染することが知られているため、適切な対処が必要です。
ウオジラミには専用の薬があるため、それらを一定周期で使用することが重要です。
ウオジラミの対処法はこちら
ウオジラミ画像(寄生後も金魚の体表を移動します)
転覆病
名前の通り、金魚が風船のように水面に「浮いていたり」、鉛のように「沈んでいる」ため、満足に泳ぐことができなくなる病気です。
特に、体の丸い金魚(らんちゅうや、琉金、ピンポンパールなど)に多く、特効薬が存在しないため、とても厄介な病気です。
大きく分けて2種類の原因がるとされており、1つ目が餌の消化不良、2つ目が浮き袋の異常です。
どちらの症状でも、特効薬も治療法も確立されておらず、とにかく「ならないように予防する」ことが最も重要です。
転覆病の治療についてはこちら
転覆病の症状
松かさ病
金魚の全身の鱗が開き、体が松ぼっくりのようになる病気をさします。
具体的には、鱗が1枚1枚逆立ち、ところどころ赤くなる部位もある症状となります。
転覆病や、赤斑病の末期に発症することが多く、松かさ病単体で突然発症するケースはあまりありません。
かなりの確立で死に至る病気ですが、根本的な原因も治療法もわかっておらず、転覆病と同じく「普段から予防する」ようにしましょう。
松かさ病の治療方法についてはこちら
松かさ病の症状
金魚の病気は、普段の飼育環境を改善するだけで、その多くを未然に防ぐことができます。
どの病気も、一度発症してしまうと専用の薬品を使用するだけでなく、飼育設備の隔離や温度管理など、治療に向けたたくさんのアクションが必要です。
これらは飼育者の心身の負担だけでなく、金魚自身の成長にも悪影響を及ぼします。
普段からできるだけ、「金魚が病気になりにくい環境づくり」を意識することが重要です。
金魚がよく病気になるという方は、水換えや餌のやり方が間違っている可能性もあります。
⬇︎【こちらの記事に詳しく紹介していますので、ぜひあわせてご覧ください。】
病気を未然に防ぐための、金魚の病気の予防に関してはこちらをご覧ください。