金魚の病気を予防する方法について、わかりやすく紹介しています。
金魚を飼育していると、必ずと言っていいほど「金魚の病気」を経験します。
大切に育てている金魚が突然病気になった時に、困惑した思い出がある方も多いのではないでしょうか。
金魚の病気には、たくさんの種類があり、それぞれ治療方法や使用する薬も異なります。
もちろん、金魚も人間と同じ「生き物」ですので、病気になる前の「不調のサイン」があります。
今回はそんな金魚の不調のサインを見つけ、金魚の病気を予防する方法について紹介していきます。
飼育している金魚がいつも病気になり、金魚の病気をなんとか事前に予防したいと思っているあなたにとって、最適な情報をお伝えしていきます。
ぜひ、最後までご覧下さい。
この記事では、記事内の写真の紹介に、みなさんのインスタグラムでの投稿をピックアップし、閲覧できるようにしております。ぜひ、お楽しみください。
金魚の病気を予防して、金魚を健康に育てましょう
金魚の病気の予防方法に関して、飼育初心者でも実践できる、基本的な項目をまとめています。
基本的な飼育の決まりを「きっちり継続して行う」ことで、金魚が病気の予防をする事が可能です。
とても簡単な内容ですので、これを読んで今日からワンランク上の金魚飼育を実践しましょう。
- 金魚に餌を与えすぎない
- 過密飼育をさける
- 塩を有効活用する
- 【重要】定期的に水換えをする
①金魚に餌を与えすぎない
金魚の病気を予防する上で、最も重要なポイントが「水質を適正に保つ」ことです。
その上で、まず実践すべき予防方法は、「餌をむやみに与えすぎないこと」となります。
金魚だけに限らず、観賞魚飼育において最も多いNG行為が「餌の与えすぎ」です。
食べ残した餌は金魚が生活する水を急激に汚します。
また、排泄物の量も水の総量と比べて増加することから、餌の与えすぎは「金魚の体調不良や様々な種類の病気」に直結します。
「餌は金魚に与えるのではなく、水(水槽)に与える」という意識で、飼育環境が狭い方はその分、餌を減らすようにしてください。
いくら餌をたくさんあげて金魚を大きくしようとしても、スペース(水量)が狭いと、金魚は決して大きくなりません。
生き物の中には、「空間認識能力」がある生き物と、無い生き物(弱い生き物)が存在し、金魚にはある生き物です。
そのため、自ら飼育しているスペースを認識し、適応したサイズに成長します。
これには、飼育環境の広さによって「基礎代謝」が異なることも関係しており、餌が少な過ぎて病気になったり弱ったりすることはまずありません。
エサは金魚を飼育している水(水槽)に対して与えるようにしましょう。
エサのやり過ぎや過度に金魚を大きくするためのエサの選択は、金魚に重大な負荷をかけます。
金魚飼育とエサの関係に関してはこちら
②過密飼育を避ける(金魚をたくさん詰め込みすぎない)
水槽のサイズ(水量)によって、適切な金魚の飼育数は決まっています。
例えば、自分が7畳の1Kのお部屋で1人で暮らすのと、5人で暮らすのとだと、言うまでもなく1人で暮らす方が精神的にも肉体的にも楽ですよね。
特定のスペースにたくさんの人がいると、それだけ誰かの風邪が移るリスクも増えますし、休息するスペースも狭いことから、お世辞にも毎日が健康で快適とは言えません。
金魚も人間と同じように、飼育数と飼育スペースの大まかな基準が決まっており、およそ10ℓ/1匹と言われています。
一般的な45㎝水槽だと、飼育水はいっぱいまで投入して 35ℓほどと言われていますので、およそ3匹が限界ということになります。
金魚の数だけでなくサイズも大きく関係しており、45cm水槽だと〜5cmくらいの個体で3匹、〜10cmくらいの個体だと、無理をして1匹ほどが限界です。
金魚の数やサイズに対して飼育水の量が多いほど、水質は安定します。
これも、狭いお部屋に2人が住んでいるのと、広ーいお部屋に2人が住んでいるので、どちらの部屋が散らかりやすいかを想像いただけるとわかるかと思います。
出来る限り広々としたスペースで、安定した水質を維持してあげることが、金魚の病気の予防にはとても大切です。
なるべく広々と飼育してあげましょう
③塩を有効活用する
金魚は誰もが知っているように、塩水ではなく淡水で生きる魚です。
淡水で生きる金魚の水に、どうしてわざわざ塩を入れるのかというと、それは金魚の体の構造にあります。
全身が常に、淡水に接している金魚は、身体の内と外の浸透圧を常に同じに保つため、エラや皮膚の組織が24時間フル稼働しています。
人間でもよく、傷が水にしみるといったことが日常でありますが、それも、人間の体内と、真水との浸透圧が異なるためです。
金魚が生活している淡水に、適量の塩を加えることで、金魚が24時間行っている浸透圧の調整による負担を減らし、体力を温存させることが主な目的です。
塩には金魚の負担を減らすだけでなく、病原菌や寄生虫の駆除、増殖の抑制といった効果もあります。
基本的に、塩浴は0.5%程度の食塩水で行いますが、常に行う必要は無く、「金魚の調子が良くなさそう=まずは塩浴を試してみる」といった行動を心がけることが重要です。
金魚の塩浴の実践方法に関してはこちらにまとめています。
これまでなんとなくの方法で塩浴を行っていた方も、この機会に基本をしっかりマスターしましょう。
④水換えを定期的に行う
金魚飼育にとって、水質の悪化は命取りです。
観賞魚の中でも、金魚はよく食べ、よく排泄することから、水を汚しやすく、水質悪化によって病気になるケースが非常に多いです。
水質悪化の対処として、バクテリアによる分解がよく挙げられますが、これは半分正解で半分間違いとなります。
確かに、バクテリアが存在することで、金魚が排泄した有害なアンモニアが亜硝酸に分解され、そのサイクルによって水質は安定します。
ですが、これは金魚が飼育施設に対して大幅に少ない数で飼育されている場合に限ってです。
理由としては、飼育施設の広さによって存在できるバクテリアの量は限られており、その分、分解できるアンモニアや有機物の量も限られているからです。
となると、金魚の病気を予防できるレベルでの対応策としては、やはり物理的に水を変えることが一番となります。
水質が悪化する前に、水を新しいものに入れ替えることができれば、金魚が体調を崩して病気になることを最大限防ぐことが出来ます。
金魚飼育の上級者になればなるほど、「水槽の広さに対して飼育数が少なく」、「水換えの頻度が非常に多い」です。
これは金魚を大きく立派に育てる上でも重要な視点になります。
水換えの頻度に関しては、飼育者のライフスタイルによって様々ですが、金魚の調子を観察しつつ、ベストな頻度と交換量を模索する姿勢が肝心です。
金魚の水換えに関してはこちら
金魚の「水」に対する大切な考え方に関してはこちらにまとめました。
常に新鮮な水での飼育を心がけましょう
風邪をひかない人がいないように、金魚飼育にも、病気はつきものです。
ですが、できる限りお気に入りの金魚が病気にならないように、普段からできることはたくさんあります。
どれも基本的な飼育方法ではありますが、きちんと毎日実行することで、病気に遭遇しない、楽しい金魚ライフを送れるでしょう。
金魚の病気の予防で何よりも大切なことは、「毎日観察すること」です。
金魚の病気は早期発見・早期治療が鉄則ですので、まずは異常をいち早く見つけるために、毎日金魚を観察する癖を付けましょう。
観察のポイントはこちら
元気で健康な金魚を育てましょう