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金魚の転覆病の治し方|原因を見極めて金魚の転覆病を完治させよう

金魚の転覆病の症状と治し方

金魚の転覆病の原因と治し方、治療方法についてわかりやすく紹介しています。

ある日突然、金魚が水面にひっくり返っている、でも金魚自身は元気そう。

金魚がひっくり返る、こんな症状が見られた場合、転覆病を疑いましょう。

金魚の転覆病は、その名の通り、転覆した船のように水面でひっくり返って浮いていることからつけられた病名です。

完治が非常に難しいことで有名な病気ですが、治療し症状を軽くすることが可能です。

今飼育している金魚が転覆病になって困っている方や、転覆病について勉強したいという方にも、役に立つ貴重な情報となっています。

ぜひ、この機会に金魚の転覆病の治し方と治療方法をマスターし、快適な金魚ライフを送りましょう。

この記事に関して

この記事では、みなさんのインスタグラムでの投稿をピックアップし、金魚の転覆病の画像を閲覧できるようにしております。

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金魚の転覆病の特徴

金魚の転覆病の特徴は、見た通り金魚が水中で満足に泳ぐことができず、水面にひっくり返って浮いたり、水中に沈んだりしてしまうことです。

ここでのポイントは、ひっくり返って浮くだけでなく、浮き上がれない(沈む)場合も転覆病だということです。

金魚自身の意思に関係なく、明らかに「浮くことしかできない、沈むことしかできない」といった症状である場合は、転覆病だと考えて間違い無いでしょう。

転覆病は、和金型の細長い金魚ではあまり発症せず、琉金や、らんちゅうなど丸い金魚での発症率が圧倒的に高いことが特徴です。

丸い金魚は、原種のフナから品種改良が進んでおり、消化器の形も複雑になっており、異常が発生しやすいです。

実際、品種改良の過程で背びれが無くなっていたり、尾びれの一部が長くなっていたりします。

金魚が泳ぐ上で常に使用している「浮き袋」と呼ばれる臓器の発達も、丸い体型を維持するために、未熟な個体が多いことも理由の一つです。

同じ品種でも、転覆病になりやすい個体は泳いでいる時の左右、上下のバランスが悪いなど、決まった初期症状が見られます。

購入の際によく観察することも非常に重要です。

⬇︎【金魚の選び方に関してはこちらで詳しく紹介しています】

金魚の転覆病の症状と原因

金魚の転覆病の症状には多数の種類があり、それぞれの症状によって考えられる原因が異なります。

原因については解明されていないことも多く、飼育者の勘と経験に頼ってしまっているのが現状です。

もちろん、原因が異なれば転覆病の治し方も異なります。

ここでは、考えられる全ての原因と症状とその治し方を紹介していきます。

エサを食べていなくても転覆している場合

金魚がエサを食べていないにもかかわらず、水面に浮いてしまっている場合、浮き袋に異常があることが考えられます。

浮き袋単体の治療方法は存在せず、金魚自身で餌を食べることが難しい場合は、口元まで餌をピンセットで持っていくなどの対処が必要です。

浮き袋の異常が原因の転覆病の場合、餌やりと浮いて皮膚が水面に露出することによる皮膚の乾燥にさえ気をつけて飼育すれば、金魚自身は元気に生きていることが多いです。

エサを食べたら転覆している場合

エサの消化不良によって、体内にガスが発生し、体が浮いてしまっている可能性が高いです。

このケースでは、浮き袋ではなく金魚の腸や、餌の種類に問題がある場合が多いです。

与えるエサを変更したり、消化しやすいよう水温をあげることで症状が改善される場合があります。

⬇︎【金魚の消化不良と転覆病に関してはこちらで詳しく紹介しています】

沈んで水面に浮き上がれない場合

浮き袋の異常による転覆病か、体調不良が考えられます。

体調不良の場合だと、水面に浮くこともできますが、浮き袋の異常の場合はどんなに頑張っても水面に浮くことができません。

このケースも、金魚が自分で餌を食べることが困難であることが多いため、餌を口元まで持っていくなど、個別の対応が必要です。

このような「浮き上がれないタイプ」の転覆病はほとんどのケースで浮き袋に異常があり、金魚自身は元気であるものの、元通りに完治することは難しいことが多いです。

金魚の転覆病の治し方

前述した通り、転覆病の原因は大きく分けて浮き袋の異常から発生するものと、エサの消化不良によって発生するものの2種類が存在します。

ここではそれぞれの治し方を説明します。

金魚の転覆病の原因と治し方
  • 浮き袋の異常から発生する場合
  • エサの消化不良によって発生する場合

浮き袋の異常から発生する場合

金魚の転覆病が浮き袋の異常から発生している場合、残念ながら抜本的な治し方は存在しません。

ですが対処法としては次の2つが考えられます。

浮き袋の異常による転覆病の対処方法
  • 水温を26度前後に上げる
  • エサやりを中断する

水温を上げる

転覆病を確認したら、まず初めに水温をあげてみましょう。

浮き袋の異常に対して直接的な効果があるとは言い切れません。

ですが、金魚は変温動物であるため、水温が高い方が内臓の働きも活発になります。

もちろん浮き袋や、その周辺の消化器も活性化します。

水温は26度前後とし、次に紹介するエサ抜きを行いながら様子を見ることが重要です。

餌を抜く

浮き袋の異常だと考えていても、実は体調不良や、エサの種類が合わないことによる消化不良であることも多いです。

水温を上げた後は、最低でも3日間ほどエサを抜いてみましょう。

エサを抜いている間に、症状が回復する場合はこの後紹介している「消化不良による転覆病」である可能性が高いです。

エサの消化不良によって発生する場合

エサの消化不良によって発生する転覆病の場合、治し方は明確に存在します。

根気よく治療を行えば完治も目指せるため、手順通りに治療を行ってください。

消化不良による転覆病の治し方
  1. 水温を26度前後に上げる
  2. 餌を抜く
  3. 餌やりを再開する
  4. 餌の種類を変える
①水温を26度前後に上げる

金魚の内臓の働きは「水温」によって変化します。観賞魚用のヒーター等を使って、水温を26度前後まで上げてください。

②餌を抜く

最も重要な治療になります。どんなに金魚が食べたがっても、餌は抜きましょう。期間は1週間が目安です。

③餌やりを再開する

餌抜きを1週間ほど実施し、金魚の転覆病が回復するようであれば餌やりを再開します。

この時、餌を与えてすぐに転覆病が再発するようであれば「餌の種類」を変えます。

④餌の種類を変える

餌の種類を消化にいいものに変更しましょう。

市販の「良消化」と記載されているタイプのものがおすすめです。

具体的には、「タンパク質が35%以下」「小麦胚芽が含まれている」餌がおすすめです。

⬇︎【金魚の転覆病と効果のある餌に関してはこちら】

水温を26度前後に上げる

餌の消化不良によって転覆病が発生している場合も、まずは水温を上げてみてください。

水温は具体的には、26度前後が望ましいです。

消化不良が発生する原因としては、水温が低い状態で過剰に餌を与えた場合が最も多いです。

金魚は変温動物であるため、水温=体温です。

体温が低いと、もちろん消化器官の活動も鈍くなり、その状態で餌を食べ過ぎると消化不良に繋がります。

まずは、水温を上げることで金魚の消化を促し、転覆病の改善を試みます。

餌を抜く

水温をあげたら、最低1週間は必ず餌やりをやめてください。

金魚はエサを食べたがるかもしれませんが、グッと我慢をしてください。

金魚の胃腸の中を空っぽにする目的と、転覆病の原因が消化不良であることを断定する目的があります。

餌やりをやめて、症状が改善した場合は転覆病を克服するチャンスです。

餌やりを少しづつ再開する

症状が改善してきたら、餌を1粒単位で与えます。

しばらく餌を抜いているため、金魚の胃腸は空っぽになっています。

ここでいきなり普段と同じ量の餌を与えると、再度胃腸に大きな負担をかけ、最悪の場合転覆病が悪化しかねません。

餌は1日1粒から再開し、2日目は5粒、3日目は10粒と慎重に元の量まで戻すようにしましょう。

餌を与えた直後、転覆が再開していないかを注意して確認しましょう。

転覆病が再開する場合はすぐに餌やりを中止し、餌の種類を変更しましょう。

餌の種類を変える

金魚の餌にはたくさんの種類があり、それぞれ消化のしやすさが異なります。

簡単に説明すると、増大や成長を促すタイプの餌はタンパク質の割合が多い分、消化しにくく、消化不良を起こしやすいです。

つまり、転覆病も発症しやすいです。

反対に、植物性の原料がたくさん使われているタイプの餌は良消化と記載されているものが多いです。

急激な成長は見込めない分、金魚の胃腸には負担がかかりにくいものになっています。

転覆病から切り替える際は、こちらの良消化の餌に切り替えるようにしましょう。

餌によって転覆病が改善した事例は多く、諦めずに試し続けることが重要です。

国王のつぶやき

金魚が大好きで、金魚の餌のこともたくさん調べて、金魚を大きく、美しく、元気に育てるためにと、ベテラン向けの「高タンパク質」の餌を選ぶ方が多いです。

ですがこのような高タンパク質の餌は、金魚を「早く大きくする」ことには向いているものの、「長期的に健康に育てる」ことには全く向いていません。

現実に、転覆病を発症する多くの金魚が過剰な成長や消化不良により、お腹がパンパンに膨らんでいます。

飼育の方針によりますが、ペットとしての金魚を室内で飼育する場合は、増大や色揚げにこだわる必要はありません。

むしろもっと安価で、一般的な餌の方が、金魚にとって負担が少なく、結果として消化不良のリスクも少なく、転覆病を未然に防ぐことができます。

金魚の消化不良を気遣う多くの金魚好きに愛用されている国王おすすめの餌はこちら

転覆病になりにくい環境づくり

転覆病は、一度発症すると癖になる傾向が強い病気です。

そのため、普段から転覆病になりにくい飼育環境づくりが重要です。

金魚を飼育する飼育者の多くは「餌を与え過ぎ」ています。

金魚は目の前に餌があると食べられるだけ食べてしまうため、餌やりの量を間違えると早く大きく成長する分、転覆病の発症率も大幅に上がってしまいます。

具体的には、日々の水温と餌やりの頻度、量を適切にコントロールすることが重要です。

特に、春先や秋など、気温の変化が激しい季節では、餌やりは暖かい日中のみとし、夕方や気温が低い日は餌を抜く対応をする飼育者が多いです。

転覆病に気を使いながらの飼育は、飼育者にとって負担にもなりますが、そこが金魚飼育の醍醐味でもあります。

これまでの飼育からステップアップするつもりで、水温や金魚の体調に柔軟に対応できる餌やりを心がけましょう。

⬇︎【金魚の転覆病と消化不良に関する記事はこちら】

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