金魚の病気の治療薬、「エルバージュエース」の計量がすぐにできる計算表です。
金魚だけでなく、メダカや熱帯魚など、エルバージュエースが使用できる色々なお魚に活用できます。
金魚の薬浴を行う時に毎回お使いいただけるよう、全ての薬が自動計算できる金魚の薬|濃度計算表(まとめ)へのリンクを添付しています。
ぜひブックマークしてお使いください。
エルバージュエース
成分(100g中)
- ニフルスチレン酸ナトリウム 10g
- 乳糖 89g
- 5g × 2袋
- 0.5g × 4袋
おすすめの購入タイプ
家庭での飼育で利用する際は「0.5g × 4袋」の購入が断然おすすめです。
「5g × 2袋」タイプだと、計量が困難になります。
パッケージの見た目は非常に似ているため、購入の際は注意しましょう。
【計算表に関して】
「0.5g × 4袋」タイプのエルバージュエースを購入し、1袋(0.5g)を水100mlに混ぜて作成したエルバージュエース溶液(詳しくはこちら)を、薬浴用水槽のサイズ・水量に対して何ml投入すればいいのかを自動計算します。
※販売元である日本動物薬品株式会社提供のエルバージュエース利用方法に従い、本計算表では水量60Lに対して1袋:0.5gの濃度を規定
※薬浴期間:5日〜7日間
エルバージュエース自動計算表
水槽のサイズを入力
トリートメントタンクの水量を入力
薬浴の手順と期間
薬浴手順
薬浴の基本は「隔離」です。調子が悪い金魚を隔離するためのスペースを必ず用意しましょう。
スペースは10ℓ以上のバケツや、大きめのプラケースで問題ありません。
エルバージュエースはそのままでは濃度が高く、数リットル〜数十リットルの水量での薬浴には不向きです。
必ず初めに水に溶かし、水溶液にしてから、本計算表を使って正確に計量を行ってください。具体的な方法はこちら。
エルバージュエースを正確な濃度で溶かしたトリートメントタンクに、金魚を移動します。
この時、水合わせと温度合わせはできるだけ丁寧に行うようにしましょう。
金魚の移動の仕方に関してはこちらにまとめています。
同時に塩浴もおすすめ
エルバージュエースでの薬浴と同時に、塩浴を行うことをおすすめします。
塩浴には直接的な殺菌効果はありませんが、金魚の自然治癒力をサポートする効果があります。
0.2%〜0.5%の分量を計算表で計算し、エルバージュエースが入ったトリートメントタンクに少量ずつに分けて投入してください。
この時、金魚を先に移動してから塩を投入していくことをおすすめします。
塩浴は金魚にとって心地いいものですが、急激に塩分濃度が上昇するのは良くありません。
1日〜2日ほど時間をかけて、少しずつ濃度を上げていきましょう。
詳しい塩浴の方法に関してはこちら
薬浴の期間
薬浴開始後、3日目くらいまでは病状が悪化する場合があります。
病状の悪化がストップしてから回復に向かうため、様子を注意深く観察しましょう。
エルバージュエースで治療できる多くの病気の悪化がストップしているはずです。
悪化はストップしたら、水を1/2換え、同じ濃度の塩水を追加しましょう。
半分の水量に必要な塩の量を計算表で計算し、溶かしておけばOKです。
徐々に塩浴にシフトしていきます。
エルバージュエースが効く病気の種類は多く、ほとんどのケースで金魚は回復を始めているはずです。
この時点で薬浴を終了し、本水槽に戻すために塩浴の濃度を下げていきましょう。
具体的には、このタイミングで1/2の水換えを行います。これで塩分濃度は1/2になります。
塩分濃度を下げるため、再度1/2の水換えを行います。
これで塩分濃度は1/4になり、水合わせを行えば十分本水槽に戻せる状態になります。
病気の再発が起こっていないことを確認し、金魚を本水槽に戻しましょう。
この時、水合わせはできるだけ丁寧に行うようにしてください。移動の際の水合わせの方法はこちらにまとめています。
薬浴の注意点
薬浴を行う際の注意点を紹介しています。
計算表を使ってどれだけ正確にエルバージュエースの量を計量しても、注意点を守らなければ、治療は高い確率で失敗します。
エルバージュエース以外の薬でも同じ、薬浴における基本的な注意点ですので、絶対に守るようにしてください。
餌は抜く
薬浴の際は「餌は絶対に抜く」ようにしましょう。
どんなに金魚が食べたい仕草をしていても、決してあげてはいけません。
病気になるまでの飼育が適切であれば、金魚は絶食には非常に強い魚であるため、2週間ほどの絶食ではびくともしません。
体調が悪そうに見えるのは餌をあげていないからではなく、病気が原因です。
中途半端に餌を与えると、トリートメントタンクの水質が悪化し、効く薬も効かなくなってしまいます。
薬浴中は「餌は何があっても与えない」が基本です。
濾過フィルターは使わない
薬浴中、濾過フィルターは設置しません。
濾過フィルターには薬の成分を吸収してしまう危険があるためです。
濾過フィルターではなく、エアーストーンを設置して酸素の供給を行いましょう。
必ず薬浴専用の場所を用意する
薬浴を行う際は「隔離」が基本です。
エルバージュエースは金魚の体内の悪い細菌だけでなく、水槽内の良い細菌(バクテリア)も殺菌します。
水槽をリセットする目的であればそれで良いですが、多くの場合は健康な金魚が本水槽にいると思います。
病気の金魚の多くは、健康な金魚よりも弱っており、動きも鈍くなっています。
薬浴は必ず病気の金魚を隔離し、治療に専念してもらいましょう。
本記事では隔離用の水槽を「トリートメントタンク」と呼んでいます。
大切な基礎知識
エルバージュエースでの治療を進める上で、オススメの記事をまとめています。
治療を安全に実施する上で、とても重要な知識とスキルが記載されています。
一通り目を通してからエルバージュエースでの薬浴を実施するようにしましょう。
- 金魚の病気のサインに関してはこちら「金魚の病気のサインに関して」
- 金魚の薬浴の基本に関してはこちら「金魚の薬浴の方法と注意点」
- 金魚の塩浴の基本に関してはこちら「金魚の塩浴の方法と注意点」
- 金魚の薬と効果のある病気に関してはこちら「金魚の薬の種類に関して」
- 金魚の病気と効果のある薬に関してはこちら「金魚の病気の種類に関して」
- 金魚のお迎えとトリートメントに関してはこちら「金魚のトリートメントの方法と重要性について」
- 基本的な金魚の薬の量り方に関してはこちら「金魚の薬の正しい計り方について」