金魚の病気に関して、病名と症状を一覧で画像とともに紹介しています。
金魚の動きが悪い、いつもより元気がなく底に沈んでいるときに、「病気かな?」と思うことがあると思います。
よほど金魚の飼育を長年行っている方でも、「病気かな?」と思ったときにすぐに病名を見分けるのは、とても難しいのが金魚の病気の厄介なところ。
金魚の病気には様々な種類が存在し、一般的な飼育者がごく普通に飼育をおこなっていても、常に10種類以上の病気に遭遇する可能性があります。
見た目がとても似ている病気も多いため、ブログの文字だけの情報や、ショップの店員さんの説明だけではわかりづらいですよね。
この記事では、そんなあなたが画像を見ながら病気を見分けることができるように、金魚の病気と画像を一覧でまとめています。
それぞれ、病気を見分けるちょっとしたコツも紹介していますので、ぜひこれからの金魚飼育の参考にしてください。
この記事では金魚の病気の画像の紹介に、ツイッター、インスタグラムの投稿をピックアップし、金魚の病気の画像を一覧で閲覧できるようにしております。
また投稿の最後に、薬浴や塩浴に便利な濃度計算表(自動計算)へのリンクを掲載しています。
誰でも完璧な濃度で薬や塩の量の計算ができます。ぜひご利用ください。
金魚の病気画像一覧
金魚の病気の画像を、病名と共に一覧で紹介しています。
厳密には病気ではないものの、病気と見分けるのが難しいニキビや卵詰まりに関しても、あえて画像を紹介しています。
随時更新していきますので、今後も病名の判断に困ったらぜひご活用ください。
白点病
白点虫という寄生虫が金魚の体表に寄生し、増殖することで発症します。
大小様々な白い点々が、「全身」にびっしりと広がります。
白点病を発症した金魚の画像
⬇︎【白点病の症状や治療方法はこちらで詳しく紹介しています】
尾ぐされ病
カラムナリス菌という細菌に金魚が感染することで発症します。発症から数日以内に、全身のヒレが急激に溶けていきます。
尾びれだけでなく、胸びれや腹びれ等、全身のヒレのみに発症します。先端から溶けるだけでなく、穴が空いたり、ホウキのようにバサバサになったりすることもあります。
尾ぐされ病を発症した金魚の画像
⬇︎【尾ぐされ病の症状や治療方法はこちらで詳しく紹介しています】
口ぐされ病
尾ぐされ病と同じ、カラムナリス菌という細菌に金魚が感染することで発症します。口の組織がただれたように溶けていきます。
尾ぐされ病と同じ細菌が原因であることから、ヒレも溶け始めていることが多いです。
口ぐされ病を発症した金魚の画像
⬇︎【口ぐされ病の症状や治療方法はこちらで詳しく紹介しています※尾ぐされ病と同じです】
ツリガネムシ症
原生生物(微生物)であるツリガネムシが、金魚の体表やヒレを住処とする(寄生する)ことで発症します。
白点病と比べ、極めてピンポントにやや大きめの白いフワッとした粒が数個〜十数個発生します。ツリガネムシの集合体であるコロニーです。
ツリガネムシ症を発症した金魚の画像
⬇︎【ツリガネムシ症の症状や治療方法はこちらで詳しく紹介しています】
水カビ病
金魚が体表に傷を負っていたり、他の病気で極端に体力が落ちているときに、水カビが金魚の傷口に寄生し、繁殖することで発症します。
水カビは白い半透明のゼリー状の塊です。金魚は幼魚での発症率が高く、小型の熱帯魚やメダカ、どじょうでの発症率も高いです。
水カビ病を発症した金魚の画像
⬇︎【水カビ病の症状や治療方法はこちらで詳しく紹介しています】
白雲病
金魚の体表に、繊毛虫である「キロドネア」や「トリコディナ」、鞭毛虫である「コスティア(イクチオボド)」などの目に見えないとても小さな寄生虫が、大量に寄生することで発症します。
エラ病への移行率が高く、致死率が高いため早急な治療が必要です。
金魚の体表の一部がうっすらと白くなります。腹部や頭部などの体型に変化のある場所から発生することが多いです。
白雲病を発症した金魚の画像
⬇︎【白雲病の症状や治療方法はこちらで詳しく紹介しています】
赤斑病
運動性エロモナス菌という細菌に金魚が感染することで発症します。
体表に赤い擦り傷や点々、炎症が見られた場合はほぼ間違いなくこの病気です。顎の下や腹部に発生することも多く、日頃から金魚の全身をくまなく観察するようにしましょう。
赤斑病を発症した金魚の画像
⬇︎【赤斑病の症状や治療方法はこちらで詳しく紹介しています】
穴あき病
非運動性エロモナス菌という細菌に金魚が感染することで発症します。
初期症状では体表に赤い点が発生し、鱗が盛り上がります。これは、鱗の下の皮膚に穴が空き始めているからです。
穴あき病を発症した金魚の画像
⬇︎【穴あき病の症状や治療方法はこちらで詳しく紹介しています】
松かさ病
各種細菌性の感染症が悪化し、体内の臓器にまで感染が広がり、炎症による水が体内に溜まることで身体が内側から膨らみ、鱗が開き、松かさのような見た目になります。
各種感染症の治療を行なっている際に併発することが多い病気です。早期発見が重要ですので、金魚を上から観察する癖をつけるようにしましょう。
松かさ病を発症した金魚の画像
⬇︎【松かさ病の症状や治療方法はこちらで詳しく紹介しています】
エラ病
金魚の体液を吸う吸虫と呼ばれる寄生虫がエラに寄生したり、カラムナリス菌の感染がエラに広がることで発症します。
寄生虫、細菌どちらの場合も金魚はぼーっと水面を漂います。多くは寄生虫由来です。
エラ病を発症した金魚の画像
⬇︎【エラ病の症状や治療方法はこちらで詳しく紹介しています】
ギロダクチルス・タグチロギルス
金魚の体表に寄生する吸虫です。体表やエラで爆発的に増殖し、エラ病や白雲病の原因になります。他の金魚への拡大力も強いです。
サイズは0.5mm前後、色は白色であり、黒い体表の金魚であれば寄生されている様子を肉眼でも確認できることがあります。形は細長いです。
ギロダクチルス・タグチロギルスに寄生された金魚の画像
⬇︎【ギロダクチルス・タグチロギルスの症状や治療方法はこちらで詳しく紹介しています※エラ病と同じです】
転覆病
感染症、先天性の発達障害、水温の急激な変化、継続的な餌の消化不良による消化器官の損傷により、浮き袋の機能に異常が発生し、水中でバランスが取れなくなる病気です。
原因は様々ですが「先天性」>「水温の急激な変化」>「餌の消化不良」>「感染症」の順番で発症率が高い病気です。浮く場合と、沈む場合があります。ひっくり返ることも多いです。
転覆病を発症した金魚の画像
⬇︎【転覆病の症状や治療方法はこちらで詳しく紹介しています】
イカリムシ
イカリムシと呼ばれる寄生虫が金魚の体表に寄生することで発症します。
頭部を体表に突き刺して体液を吸います。細長い灰色をしており、肉眼でもはっきりと確認可能です。
イカリムシに寄生された金魚の画像
⬇︎【転覆病の症状や治療方法はこちらで詳しく紹介しています】
ウオジラミ
ウオジラミと呼ばれる寄生虫が金魚の体表に寄生することで発症します。
丸い楕円形の寄生虫です。大きさも5mm以上になるため、こちらも肉眼ではっきり確認できます。イカリムシと異なり、金魚の体表を動き回ります。
ウオジラミに寄生された金魚の画像
⬇︎【ウオジラミの症状や治療方法はこちらで詳しく紹介しています】
黒斑病(黒点病)、黒ソブ
白雲病の原因虫である繊毛虫や鞭毛虫が寄生していた箇所が、回復の過程で黒くなることで発生します。
黒ソブは低水温期に「ジプロストマム」と呼ばれる寄生虫が寄生することで発生しますが、水温が上がれば自然と離脱し、金魚に害はありません。
金魚が赤くなる、白くなるときは「危険」、黒くなるときは「安全」と覚えておきましょう
黒斑病(黒点病)、黒ソブを発症している金魚の画像
⬇︎【黒斑病(黒点病)、黒ソブはこちらで紹介しています。】
クリノストマム症
寄生虫であるメタセルカリア(吸虫)が金魚の体内に寄生することで発症します。顎付近など、皮膚の薄い部分に楕円形の突起が発生することで発見されることが多いです。
メタセルカリアは水草によく付着しているモノアラ貝を中間宿主として金魚に寄生します。水草水槽で飼育している際に、皮膚にパール状の膨らみが発生した場合は要注意です。
クリノストマム症の金魚の画像
今はお庭にいる私の愛魚は脇腹が肥大し、そこからびろーんと膿が。下腹に尖った隆起があり、裂けて中からポロポロとシストが出て真っ青になった。
— いろは (@irohaori) November 20, 2021
腹が裂けてるのに食欲もあり生きてた。思い出すと涙が出る。
粘液胞子虫か、クリノストマムか、抗酸菌症か、今でも知りたい。#金魚の病気 #寄生虫 pic.twitter.com/XpnTi7QYKp
⬇︎【クリノストマム症に効果のある薬はこちらで紹介しています。】
ポックス病
別名を乳頭腫症といい、ウイルス由来の白いイボができる病気です。命に別状はないものの、見た目に痛々しいのと、成長スピードが遅くなる場合があります。
白い、ゴロゴロとしたイボが金魚の体表や頭部に発生します。胸びれの付け根にできているケースも散見されます。
ポックス病を発症している金魚の画像
ニキビ
らんちゅうやオランダ獅子頭などの「肉瘤」が発達する金魚では日常的に発生します。数日で自然と治癒することが多いです。
赤い点が頭部に発生するため、穴あき病や赤斑病を疑いますが、点の中心が白い(または点全体が赤くなく白い:脂肪)ことが見分けるコツです。
ニキビが発生している金魚の画像
卵詰まり
メスが抱卵しているにも関わらず、何らかの理由で産卵ができないために、腹部がパンパンに膨張していく症状を指します。
特にらんちゅうに多く、腹部がパンパンに膨らむものの、松かさ病のように鱗が逆立つことはないのが特徴です。
卵詰まりを発症している金魚の画像
⬇︎【金魚の卵詰まりに関してはこちらで紹介しています。※近日公開予定】
塩浴に関して
金魚の病気を画像から特定したら、多くの場合で塩浴と薬浴を実施します。
塩浴には金魚の浸透圧の調整負担を軽減し、自然治癒力を強化する働きがあります。
誰でもきちんとできる塩浴のやり方に関しても、こちらで詳しく紹介しています。
薬浴に関して
塩浴と同じく、病気の治療の際に行うことが多い薬浴のやり方に関しても、金魚キングダムでは基本的なことから詳しく紹介しています。
病気を治療する上でとても大切な薬の量り方に関しても、簡単な方法を紹介しています。
病気を1日でも早く見つけるために
金魚は人が「鑑賞目的」で育ててきた野生には存在しない生き物であることから、抵抗力が弱く、病気になりやすい生き物です。
病気への治療方法の多くは確立されているものの、病気の発見が遅すぎたために命を落とす金魚が後を絶えません。
金魚の病気の症状を画像とともに把握しておくことで、この一覧記事を見たあなたが、金魚の病気を適切に判断し、すぐに適切な治療を行えることを願っております。
より詳しい金魚の病気の種類や効果のある薬に関してはこちらの記事にまとめています。