なんだか今日は、金魚がいつもより動いていない、、。
寝ているのかな、それとも何かの病気かな、、?
元気なはずの金魚が、ある日突然動かなくなると、とても不安な気持ちになりますよね。
今回は、あなたの金魚が動かない原因を、経験上、遭遇することが多い順番でまとめました。
それぞれ星マークで危険度をつけて、対処方法もまとめています。
ぜひ、お家の大切な金魚が動かない時の参考にしてください。
この記事では、投稿の最後に、薬浴や塩浴に便利な濃度計算表(自動計算)へのリンクを掲載しています。
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金魚が動かない原因と対処法15選
金魚が動かない原因と対処方法を、選びに選び抜いた15項目にまとめています。
金魚は本来、日中は活発に動き回る生き物です。
そのため、いつもより動かない場合は必ずなんらかの原因があります。
金魚特有の動かない原因を厳選しているので、これらの項目の誰かを選んで、適切な対処をするようにしてください。
金魚が寝ている
危険度:
最も遭遇率が高い原因が、金魚が寝ている場合です。
金魚は一般的には寝る生き物といわれており、特に夜部屋を暗くしている場合は、高確率で寝ています。
寝ている時の特徴として、明かりをつけてしばらくしたり人が近づいたりすると起きて動き出すことが挙げられます。
金魚が寝ていて動かない時の対処方法
金魚が寝ているために動かない場合、それが本当に寝ているのかどうかを確認する必要があります。
具体的には、明かりをつけたり、あえて水槽に近づいたり、少しだけ水槽をノックすることで、
金魚が動き出すかどうかがポイントになります。
金魚も夜は休むために寝ているため、頻繁に行うのはできるだけ避けるようにましょう。
夜ではなく、明るい昼間や人が近づいても動き出さない場合は注意が必要です。
金魚の睡眠に関してはこちらに詳しくまとめています。ぜひ参考にしてください。
金魚が環境に慣れていない
危険度:
金魚が環境に慣れていない際も、金魚が動かないことが多いです。
お迎えしたてのタイミングで、トリートメントをおこなっている際は、はじめの数日間は動きがゆっくりだったり、止まったりすることが多いです。
これには2つの要因があり、金魚が水槽やお部屋などの周辺の環境に慣れていないことと、飼い主本人に慣れていないことが挙げられます。
金魚が環境に慣れていなくて動かない時の対処方法
環境への慣れが原因で動かない場合は、「慣れるまでそっと見守る」のが最善の対処方法です。
ですが見守るのは、ただ見ているわけではなく、きちんと水換えや塩、薬の追加投入は行います。
慣れていないタイミングだとストレスにつながることから水換えをしないといった内容も散見されますが、
これは明らかに間違いです。
慣れていようが、慣れていなかろうが、水換えは金魚が生きる水を正常に保つ上で必須の作業です。
トリートメント中に慣れていなくて動かない場合は、水換えなどのコミュニケーションを増やすことで、
結果として金魚は飼い主を覚え、環境に慣れていきます。
金魚のトリートメントの方法に関してはこちらにまとめています。ぜひ参考にしてください。
水質が悪化している
危険度:
水換えの頻度が少ない等の理由で、水質が悪化している場合も金魚は動かなくなります。
身体に異常がないのに動きが鈍かったり、少しぼーっとしている場合は「水質の悪化」が原因であることがほとんどです。
具体的には、水中のアンモニアやそれが分解された亜硝酸、硝酸塩などの金魚にとって有害な物質が蓄積することで、金魚の動きが止まってしまいます。
水質の悪化により金魚が動かないときの対処法
水質の悪化は「水換え」でしか改善できません。
水質が悪化している時に、バクテリア剤やトリートメント材を入れても、水質は決してよくなりません。
理由としては、どれも水質を良くする細菌を増やすための補助的な役割しか果たさないからです。
既に水質が悪化しているのであれば、水を換えて水質を戻すのが唯一にして最善の対処法です。
金魚は排泄物の量が特に多い生き物です。
他の観賞魚とは飼育水に対する意識付けを変える必要があるため、心当たりのある方はこちらの記事をご覧ください。
金魚が調子を崩している
危険度:
金魚が調子を崩している時も、金魚の動きがゆっくりになったり、動かなかったりします。
特に調子を崩し始めの段階では、餌を普段より食べなかったり飼育者が離れるとじっと動きを止めていたりすることが多いです。
調子を崩した場合、そのままそれは金魚の病気につながるため、崩しているかなと思ったタイミングで適切な対処を行うようにしましょう。
調子を崩していて金魚が動かないときの対処法
まずは、金魚が本当に調子を崩しているのか、それとも何らかの病気になっているのかを見分ける必要があります。
金魚の病気の見分け方に関してはこちらにまとめています。ぜひ参考にしてください。
病気でもなく、原因もわからないものの、金魚が調子を崩している場合、有効なのは「水換え」と「塩浴」です。
何かおかしいと思ったら、まず水換えと塩浴をセットで行う癖をつけるようにしましょう。
金魚が病気になっている
危険度:
金魚が病気になっている場合も、病気によりますが、動かなくなることが多いです。
特に、金魚がよく発症する「白点病」では、白点が全身に広がったタイミングで動かなくなります。
松かさ病や水カビ秒でも水槽の隅っこや水面付近で動かなくなることが多いです。
対して、尾ぐされ病や赤斑病、穴あき病の場合は致命的なレベルで病気が進行しない限り、
初期-中期の段階では元気に動き回っていることが多く、注意が必要です。
金魚が病気で動かないときの対処法
金魚が病気で動かない場合、病気の種類にもよりますが「重症」であるケースが多いです。
早急に適切な治療を行う必要があるため、病気の種類と特徴を把握した上で病名の特定、治療に進んでください。
金魚がかかりやすい病気の種類に関してはこちらにまとめています。
エサを食べた直後
危険度:
エサを食べた直後も、金魚が動かなくなることが稀にあります。
具体的には、一度にたくさんのエサを頬張りすぎたことで、その処理に困っているときなどです。
エサを食べた直後に動かないときの対処法
ほとんどの場合、直接的に金魚の命に関わるようなことはありません。
ですが、一度にたくさんのエサを大量に食べる習慣が続くと、内臓に異常が生じて転覆病などの病気を発症するリスクが高まります。
金魚には胃がないため、与えれば与える分だけ美味しそうにエサを食べてしまいます。
そのため、対処方法としてエサをこまめに、少しづつ与えることが挙げられます。
消化不良を起こしかけている
危険度:
エサを食べて少し時間をおいたタイミングで、金魚が動いていない時は要注意です。
ほとんどの場合、消化不良を起こしかけています。
そのまま内臓の炎症や膨れが浮き袋に影響を与えれば転覆病に発展します。
金魚が消化不良を起こして動かないときの対処法
この場合、消化不良を起こしにくいエサやりの方法や量、エサの種類の見直しが必要になります。
特に、エサやりの方法や注意点に関しては多くの人が誤解している内容が多々存在します。
詳細はこちらにまとめています。普段の飼育方法を見つめ直す良い機会ですので、ぜひご一読ください。
水温が高すぎる
危険度:
夏場に水温が高すぎるときも金魚が動かなくなります。
具体的には水温が28度を超えたあたりから動きが鈍くなり、30度を超えた際は非常に危険な状態になります。
夏場の日中に、日の当たる場所に水槽を置いた際はあっという間に水温が上がるため、注意が必要です。
水温が高すぎて金魚が動かないときの対処法
水温が高くて金魚が動かない場合、その金魚は既に非常に危険な状態です。
対処法方としてはまず、気温の低い日陰や室内などに金魚を移動させましょう。
室内でもクーラーを運転していない場合は水温が30度を超えることがあります。
その際は水槽用のクーラーやファンを使用することをおすすめします。
ファンは水面に空気を当てるだけなのですが、これが抜群に効果があり、価格もお手頃でおすすめです。
水温が低い
危険度:
水温が低くなると、金魚は活動を停止し、動かなくなります。
具体的には、水温が8度を切ると非常に動きがゆっくりになり、5度を切るとほとんど動かなくなります。
このほとんど動かなくなった状態がいわゆる「冬眠」の状態になります。
18度を境に水温が下がれば下がるほど、金魚の動きはゆっくりになっていきますが、動かなくなるのは5度以下です。
水温が5度以下でないにもかかわらず、極端に動かない場合は他の原因を探すようにしましょう。
水温が低いために金魚が動かないときの対処法
水温が低く、金魚が冬眠をしている間はできるだけ何もせずにそっとしておくようにしましょう。
5度を下回っていれば動かないのが普通です。
無理やり動かそうとしたり、水温を数日レベルの期間で上げるようなことをすると、すぐに体調を崩し、最悪命を落とします。
とにかくそっとして、水温が10度以上になるのを待ちましょう。
金魚の飼育と水温に関してはこちらにまとめています。この機会にぜひ参考にしてみてください。
他の金魚から逃げて疲れている
危険度:
他の金魚に追いかけられて、疲れている時も金魚が動かなくなることがあります。
ひどい場合だと、頭部の肉瘤が損傷するほど追いかけられることもあり、金魚は明らかに弱ります。
動かなくなるまで弱っている場合、衰弱が始まっている可能性があるため、至急対処が必要です。
他の金魚からの攻撃で金魚が動かないときの対処法
この場合、まずすべきことは追いかけられている金魚の隔離です。
金魚が追いかけられる原因のうち、相性が問題の場合と、繁殖行動が問題の場合の2点が存在します。
どちらも、金魚が動かなくなっている時点で非常に危険な状況ですので、対象の金魚を別水槽に隔離するようにしましょう。
水槽がすぐに用意できない場合は、大きめのザルやメッシュカゴを水槽に浮かべ、そこに金魚を移動させましょう。
100円均一などで安価に販売されているもので構いません。
水中の酸素が足りない
危険度:
水中に酸素が十分に足りずに酸欠を起こしているときも、金魚は動かなくなります。
酸素は水温が上昇すると極端に溶けにくくなる性質があり、水温の上昇と同時に起こることが多いです。
非常に危険な状態ですので、できるだけ早急に対処する必要があります。
酸素が足りなくて金魚が動かないときの対処法
まず、エアレーションをしましょう。
既にしている場合は、酸素が足りない原因以外で動かなくなっている可能性も検討しましょう。
水温も同時に確認するようにしてください。
28度以上の高水温時には、酸素が溶けづらくなるため、普段の飼育環境だと飼育している金魚の数によっては酸欠を起こす可能性があります。
ちなみにですが、気圧が低い(低気圧)の際も溶存酸素の量は低下し、金魚が水面でパクパクする(鼻上げ)機会が増えます。
ですがこの場合は気圧の変化による一時的なものですので、特に問題視する必要はありません。
突然の水換えの直後
危険度:
突然大規模な水換えをおこなった際は、水質の急激な変化から一時的に金魚が動かなくなることがあります。
水換えに慣れている金魚であれば起こらないのですが、普段あまり水換えをせず、思いついたタイミングで行うと多くの場合金魚は動かなくなります。
最悪の場合、PHショック等の命に関わる状態になることも多く、注意が必要です。
水換えの直後に金魚が動かないときの対処法
既に水換えをして、水質が急激に変わってしまっているため即座にできることはありません。
新しい水の水質に適応するまで、1日〜3日ほどエサを抜いて様子を見ましょう。
この症状を防ぐためには「予防」が一番です。
予防方法は簡単で、こまめに水換えをすることになります。
一回の量は少なくて構いませんので、とにかく頻度を多めに水換えをすることが、上手に金魚を育てるコツです。
金魚の水換えに関してはこちらに詳しくまとめています。
産卵の直前
危険度:
産卵をする直前のタイミングでも、多くの金魚は動きが鈍くなります。
産卵をする前の元気な状態のまま、スムーズに産卵ができる個体もいれば、少し産卵が難航する個体も存在します。
難航する場合のほとんどのケースで一時的に動かなくなったり、じっとしている時間が増えます。
産卵の直前に金魚が動かないときの対処法
よほど慣れている方でない限り、その金魚が産卵しようとしているのかを見分けるのは容易ではありません。
その金魚がメスだとわかっており、腹部が膨らんで放卵しているようであれば、軽くお腹を押せば溜まっている卵が出てきます。
産卵の直前かどうかもわからない場合は、塩浴を行いつつ、金魚の様子を見ることが最善の対処方法です。
金魚の産卵の兆候に関してはこちらに詳しくまとめています。
命が尽きようとしている
危険度:
金魚の命が尽きようとしている時も、金魚は動かなくなります。
この場合、対処方法は存在せず、飼い主は見守ることしかできません。
これまで一緒に過ごしてきた時間を思い出しながら、金魚に感謝の気持ちを伝えましょう。
金魚はよく動く生き物!元気を取り戻そう!
金魚は本来、寝ているとき以外はとても活発に動き回る生き物です。
泳いだり、水面に上がったかと思えば沈んでエサをついばむ仕草をしたり、、。
とにかく何かをしながら動き回っているのが金魚の健康の証です。
なんだか動いていないなと少しでも思った際は、必ず原因を探し、適切な対処をするようにしてください。
みなさまの金魚が今日も元気に動き回り、幸せな時間を送れることを願っています。