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らんちゅうの飼育方法と特徴、種類について|金魚の王様らんちゅうを飼育してみよう!

らんちゅうの飼育方法と特徴

らんちゅうの飼育方法と特徴を紹介しています。

ぽこぽこした頭と、ころんとしたシルエットが人気のらんちゅう

最近ではペットショップでもよく見かけるようになりましたが、実は奥が深い金魚なんです。

らんちゅうって、どんな金魚?飼育方法は?特徴は?

今回は、金魚の王様、らんちゅうの飼育方法や注意点に関してわかりやすくまとめています。

ぜひ、ご覧ください。

この記事に関して

この記事では写真の紹介に、インスタグラムでの投稿をピックアップし、らんちゅうの画像を閲覧できるようにしております。

また投稿の最後に、らんちゅうが病気になった時に実施する薬浴や塩浴に便利な濃度計算表(自動計算)へのリンクを掲載しています。

誰でも完璧な濃度で薬や塩の計算ができるので、ぜひご利用ください。

らんちゅうの飼育方法

らんちゅうは、他の種類の金魚に比べて、飼育難易度が高いと言われています。

近年では、金魚が販売されているところであれば、必ずと言っていいほどその存在を見つけるようになりました。

飼育難易度は高いものの、これから紹介する注意点をしっかりと理解して飼育すれば、初心者の方でも健康に育てることができます。

らんちゅう飼育の注意点
  1. 水流が弱い環境で育てる
  2. 転覆病や餌の消化不良
  3. 病気になりやすい!薬は常に常備

水流が弱い環境で育てる

らんちゅうには背びれがありません。

加えて、尾びれの形も、上からの観賞のため両側が開いた形状に改良されています。

本来、金魚として泳ぎに特化した体系は、金魚すくいでよく見る「和金」に代表される「フナ型」です。

体型はらんちゅうと違って薄く、縦に平べったく、上から見ても美しくはありません。

背びれも大きく、尾びれもいわゆる「魚」の形をしていますよね。

和金は金魚の中でも最も原種のフナに近い種とされており、自然界で力強く泳ぎ、たくましく生きていくのに特化した体型です。

それに対してらんちゅうは、その愛らしい泳ぎ方が人気を集めていますが、そのまんまるとした体型や、背びれがないこと、尾びれの形も鑑賞に特化していることから、泳ぎはすごく苦手です。

混泳させる金魚も、同じらんちゅう型の金魚でないと、エサを取られたり、泳ぐ勢いに負けてストレスで弱ったりしてしまいます。

らんちゅうは、混泳する個体の性格や大きさにもよりますが、らんちゅう型の金魚とのみ、一緒に飼育した方が無難です。

ポイント

らんちゅうはらんちゅう型の金魚とのみ、一緒に飼育を行う。

らんちゅう型の金魚

転覆病や餌の消化不良

見た通り、らんちゅうの身体はまん丸としています。

そこが人気の理由でもありますが、飼育難易度が高いのも、この身体つきが影響しています。

身体の丸い金魚全般に言えることなのですが、「転覆病」になるリスクが和金など身体の丸くない金魚に比べて高いです。

転覆病は、主に魚の体内にある浮き袋に異常が起こり、水面に浮き続けてしまう病気を指します。

転覆病の治療薬はなく、水温を上げて消化を促すなど、対処療法しかないため、日頃からならないように育てることが重要です。

具体的には、餌を与えすぎないことや、消化に良いエサを与えることが挙げられます。

転覆病に関してはこちらの記事で詳しく紹介しています。

らんちゅうを飼育するのであれば、「転覆病」に関する知識は必須です。

必ず目を通すようにしてください。

病気になりやすい!薬は常に常備

原種のフナに始まり、金魚は人の手によって長い年月をかけて品種改良が行われてきました。

フナに近い「和金型」の金魚に比べ、形も泳ぎ方も大きく異なるらんちゅうは、それだけ品種改良が進んでいるということになります。

見るからに衛生的ではない河川にもフナは生息できているように、野生に近ければ近いほど、細菌やウイルスに対する抵抗力も強く、病気になりにくいです。

実際に、らんちゅうを飼育していると、どんなに気をつかっていても、「赤斑病」「穴あき病」などの細菌性の病気になることも多いです。


普段から水質の管理を徹底し、抵抗力を向上させることに加え、細菌が発生しにくい水質の管理も重要になってきます。

金魚の水換えの方法や水質の維持に関してはこちらにまとめています。

赤斑病や穴あき病に関しても、きちんとした知識があれば治療することができます。

らんちゅうを飼育するなら避けては通れない病気であるため、この機会に勉強しておきましょう。

らんちゅうの特徴について

らんちゅうの特徴は大きく分けて以下の3点です。

ここではそれぞれ、紹介していきます。

らんちゅう飼育の特徴
  1. 背びれがない
  2. 肉りゅうが発達している
  3. 尾びれが左右に開いている

背びれがない

らんちゅうの大きな特徴として「背びれがないこと」が挙げられます。

「背びれがない」金魚は種類が限定されており、らんちゅう・南京・桜錦・江戸錦・ライオンヘッドの5種類です。
(これら5種類はどれもらんちゅうの系統であり、配色や鱗の状態、肉瘤の形などの違いで名称が異なっています。)

「背びれのない金魚」全般に言えることですが、背びれが無いことで、背中の模様が美しくみえることから、上から鑑賞するのが良いとされています。

背びれが無い金魚の中でも、一般的に「らんちゅう」と呼ばれる金魚は、「赤(素赤)・赤+白(更紗)・白」のみの体色で、鱗が透明でないものとされています。

そのため、黒が混ざったり鱗が透明(透明鱗)のものは呼び名が異なります。(江戸錦・桜錦など)

肉りゅうが発達している

らんちゅうの醍醐味と言えば、なんといっても発達した頭部の肉瘤にあります。

産地によって形が異なり、好みも分かれることから、らんちゅうが金魚の中でも人気である理由です。

上から観賞するか、横から観賞するかによっても表情が異なるため、飼育方法によっても重要視されるポイントは様々です。

同じように肉瘤が発達している金魚に、「オランダ獅子頭」がいますが、こちらの品種に関してはらんちゅうほど肉瘤の良し悪しが評価されない傾向にあります。

オランダ獅子頭に関してはこちら

尾びれが左右に開いている

らんちゅうの隠れた特徴として、「尾びれが左右に開いている」ことも重要なポイントです。


品評会では尾びれの開き具合や、サイズ、胴体とのバランスも評価されます。

背びれがないことも相まって、上からの観賞に特化したらんちゅうならではの特徴といっても過言ではありません。

尾びれは「胴体と直角に伸びている」のが良いとされ、金魚すくいの「和金」に代表される「ふな尾」とは形が全く異なります。

横から見るのもオススメです

らんちゅうの歴史

らんちゅうには、「日本原産」の金魚という説と、「中国原産」の金魚という二つの説があります。

漢字では「蘭鋳」と書くように、オランダ人によって、江戸時代に中国経由で持ち込まれたという説が有力です。

その歴史は古く、1748年に発行された現存する日本最古の金魚飼育書である「金魚養玩草(きんぎょそだてぐさ)」と呼ばれる書物に、「卵虫」として記載されています。

当時の「卵虫」=「らんちゅう」は、まだ頭の特徴的なコブ(肉瘤)が発達していない、「背びれがない丸い形の金魚」だったようです。

他の「獅子頭系」の肉瘤(頭のこぶ)が発達する種類と同じように、江戸時代から現代に至るまで、数百年にわたって人の手にで品種改良が重ねられ、今の形になったと考えられています。

らんちゅうの魅力

飼育難易度が高いだけでなく、金額も他の金魚に比べて高くなりそうだし、、、
「ちょっと気になってたけど、飼育するのは、、辞めておこうかな」と感じた方もいるのではないでしょうか。

確かに、初心者にとっては気をつかうことも多く、ハードルが高い金魚かもしれません。

ですが、実際に飼ってみるとそれを感じさせないほどの魅力が詰まった金魚です。

愛らしい泳ぎと表情を楽しむだけでなく、飼い主の目指す肉瘤の形や体型に向けて、与える餌や水換えの頻度を調節しながら育てていく楽しさもあります。

あまり金魚に興味がなく、インテリア目的で、気が向いた時にだけお世話をするといったタイプの方にはおすすめできません。

ですが、金魚そのものを育てる楽しさを味わいたい人にとっては、これほど奥が深い金魚は他にいないのではないでしょうか。

ぜひ、近くの金魚屋さんに顔を出してみてください。 

きっと、たくさんの出会いと発見があると思います。

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