金魚の病気の治療薬、「グリーンFリキッド」の計量がすぐにできる計算表です。
金魚だけでなく、メダカや熱帯魚など、グリーンFリキッドが使用できる色々なお魚に活用できます。
金魚の薬浴を行う時に毎回お使いいただけるよう、全ての薬が自動計算できる金魚の薬|濃度計算表(まとめ)へのリンクを添付しています。
この計算表は、金魚の薬浴を行う水槽の水量に対して、グリーンFリキッド原液を何ml投入すればよいかを自動で計算します。
グリーンFリキッドは濃度が比較的薄く、原液をピポットで計量することでほとんどの水量に対応できます。
そのため本計算表でも、「金魚の薬の計り方」で紹介している「原液を100mlの水に混ぜた水溶液の必要量が算出される」のではなく、「水に混ぜていない原液の必要量が算出」されるようになっています。
グリーンFリキッド
成分(100ml中)
- メチレンブルー:0.15g
- アクリノール:0.05g
- 黄色4号:微量
- 精製水:適量
おすすめの購入
- 液体ボトル:100ml
- 液体ボトル:200ml
白点病だけでなく、アクリノールが配合されていることにより、水カビ病や尾ぐされ病にも一定の効果がある、とても優秀な、液体タイプの金魚のお薬です。
抗菌剤ではない「青い薬」の中では効果のある病気の豊富さと効果はピカイチです。
ですが、この薬、、、、本当に、極めて計量がしずらいのと、他の青い薬に比べると割高になります。
液体ボトル100mlタイプで、約83ℓ分の薬液が作成できるため、きちんと使い切る目的でも100mlタイプの購入をおすすめいたします。
グリーンFリキッドは適正な濃度計算が複雑なため、「液量」を正確に量りとることができる「ピペット(PIPETTE)」で初めから計量する必要があります。
100円均一のダイソーでも、化粧品コーナーで販売されています。
ボトル側面に10ml単位のメモリがありますが、ピッタリ10mlで薬液8.3ℓ分と、初心者には計量が非常に困難です。
逆に、薬液を細かく計量できれば「水1ℓに対して薬液1.2ml」ととてもわかりやすく計量ができます。
必ず、「ピペット+計算表」を活用しましょう。
グリーンFリキッド計算表
グリーンFリキッドは100mlボトル1本で薬液約83ℓ分となっており、他の金魚の薬よりも原液の濃度が薄いのが特徴です。
とにかく丁寧にピペットで計量しないと、あっという間にボトルが空になってしまうため、ここでは水量を正確に計りとって用意し、それに合わせて原液を計量する方法を推奨しています。
水の量 ※なるべく正確に計量 | グリーンFリキッドの量 ※必ずピペットで計量 |
5ℓ | 6ml |
10ℓ | 12ml |
15ℓ | 18ml |
20ℓ | 24ml |
25ℓ | 30ml |
30 | 36ml |
35 | 42ml |
40 | 48ml |
どうしても手元にピペットが無い、買える場所がない場合は、ボトル側面のメモリをみながら、30mlを計量することをおすすめします。
その場合、水量は25ℓです。
グリーンFリキッド自動計算表
先ほど紹介した計算表と同じ内容で、いつでも自動で必要なグリーンFリキッドの量が計算できる計算表です。
【計算表に関して】
グリーンFリキッドを購入し、1ml〜5ml単位での計量が可能なピペットがある状態で、薬浴用水槽のサイズ・水量に対して原液を何ml投入すればいいのかを自動計算します。
※規定濃度と用量の差が少ないため、自動計算表ではなく、水量に対して必要な量を記載した計算表を用いる
※販売元である日本動物薬品株式会社提供のグリーンFリキッド用量(水1Lに本剤1.2ml)に従い、本計算表では水量10Lに対して12mlの濃度を規定
※推奨薬浴期間:5〜7日間
水槽のサイズを入力
トリートメントタンクの水量を入力
薬浴の手順と期間
薬浴手順
薬浴の基本は「隔離」です。調子が悪い金魚を隔離するためのスペースを必ず用意しましょう。
スペースは10ℓ以上のバケツや、大きめのプラケースで問題ありません。
グリーンFリキッドは「容器やエアチューブを青く染色」します。
一度染色されると色は落ちませんので、あらかじめ注意するようにしてください。
計算表で計量したグリーンFリキッドの原液を投入します。
かき混ぜる際は、絶対に素手では行わないようにしましょう。青く染色されてしまします。
グリーンFリキッドを正確な濃度で溶かしたトリートメントタンクに、金魚を移動します。
この時、水合わせと温度合わせはできるだけ丁寧に行うようにしましょう。
金魚の移動の仕方に関してはこちらにまとめています。
同時に塩浴もおすすめ
グリーンFリキッドの薬浴と同時に、塩浴を行うことをおすすめします。
塩浴には直接的な殺菌効果はありませんが、金魚の自然治癒力をサポートする効果があります。
塩浴には傷口をケアする効果も期待できるため、必ず行うようにしましょう。
0.2%〜0.5%の分量を計算表で計算し、グリーンFリキッドが入ったトリートメントタンクに少量ずつに分けて投入してください。
この時、金魚を先に移動してから塩を投入していくことをおすすめします。
塩浴は金魚にとって心地いいものですが、急激に塩分濃度が上昇するのは良くありません。
1日〜2日ほど時間をかけて、少しずつ濃度を上げていきましょう。
詳しい塩浴の方法に関してはこちら
薬浴の期間
薬浴開始後、多くの場合3日以内に症状の悪化が止まります。
金魚自身の体力はまだ回復しておらず、じっとしていることも多いです。
病状の悪化が完全にストップしてから回復に向かうため、様子を注意深く観察しましょう。
グリーンFリキッドで治療可能な病気のほとんどが回復し始めている頃です。
白点病なら白点の数が減り、水カビ病なら水カビが薄くなっているはずです。
水を1/2換え、同じ濃度の「塩水」+「グリーンFリキッド原液」を追加しましょう。
半分の水量に必要な塩の量とグリーンFリキッド原液の量を計算表で計算し、溶かしておけばOKです。
症状が完全に消滅するまで治療を継続していきます。
ほとんどのケースで症状は消滅し、金魚は回復を始めているはずです。
白点や水カビが完全に取れたことを確認しましょう。
この時点で薬浴を終了し、本水槽に戻すために塩浴の濃度を下げていきましょう。
具体的には、このタイミングで1/2の水換えを行います。これで塩分濃度は1/2になります。
少しでも症状が残っている場合は、再度1/2の水換えと塩浴、薬浴を行い、3日間様子を見ましょう。
塩分濃度を下げるため、再度1/2の水換えを行います。
これで塩分濃度は1/4になり、水合わせを行えば十分本水槽に戻せる状態になります。
病気の再発が起こっていないことを確認し、金魚を本水槽に戻しましょう。
この時、水合わせはできるだけ丁寧に行うようにしてください。移動の際の水合わせの方法はこちらにまとめています。
薬浴の注意点
薬浴を行う際の注意点を紹介しています。
計算表を使ってどれだけ正確にグリーンFリキッド原液の量を計量しても、注意点を守らなければ、治療は高い確率で失敗します。
アグリーンFリキッド以外の薬でも同じ、薬浴における基本的な注意点ですので、絶対に守るようにしてください。
餌は抜く
薬浴の際は「餌は絶対に抜く」ようにしましょう。
どんなに金魚が食べたい仕草をしていても、決してあげてはいけません。
病気になるまでの飼育が適切であれば、金魚は絶食には非常に強い魚であるため、2週間ほどの絶食ではびくともしません。
体調が悪そうに見えるのは餌をあげていないからではなく、病気が原因です。
中途半端に餌を与えると、トリートメントタンクの水質が悪化し、効く薬も効かなくなってしまいます。
薬浴中は「餌は何があっても与えない」が基本です。
濾過フィルターは使わない
薬浴中、濾過フィルターは設置しません。
濾過フィルターには薬の成分を吸収してしまう危険があるためです。
濾過フィルターではなく、エアーストーンを設置して酸素の供給を行いましょう。
必ず薬浴専用の場所を用意する
薬浴を行う際は「隔離」が基本です。
グリーンFリキッドは金魚の体内の悪い細菌だけでなく、水槽内の良い細菌(バクテリア)も殺菌します。
水槽をリセットする目的であればそれで良いですが、多くの場合は健康な金魚が本水槽にいると思います。
病気の金魚の多くは、健康な金魚よりも弱っており、動きも鈍くなっています。
薬浴は必ず病気の金魚を隔離し、治療に専念してもらいましょう。
本記事では隔離用の水槽を「トリートメントタンク」と呼んでいます。
大切な基礎知識
グリーンFリキッドでの治療を進める上で、オススメの記事をまとめています。
治療を安全に実施する上で、とても重要な知識とスキルが記載されています。
一通り目を通してからグリーンFリキッドでの薬浴を実施するようにしましょう。
- 金魚の病気のサインに関してはこちら「金魚の病気のサインに関して」
- 金魚の薬浴の基本に関してはこちら「金魚の薬浴の方法と注意点」
- 金魚の塩浴の基本に関してはこちら「金魚の塩浴の方法と注意点」
- 金魚の薬と効果のある病気に関してはこちら「金魚の薬の種類に関して」
- 金魚の病気と効果のある薬に関してはこちら「金魚の病気の種類に関して」
- 金魚のお迎えとトリートメントに関してはこちら「金魚のトリートメントの方法と重要性について」
- 基本的な金魚の薬の量り方に関してはこちら「金魚の薬の正しい計り方について」