水槽の白濁りの原因と対策について、初心者の方にもわかりやすく紹介しています。
金魚や熱帯魚を飼育したことがある人なら、誰もが一度は経験する「水槽の白濁り」。
気がつくと、水槽の水がどこか濁っていて、翌日には真っ白になっていた。
なんて経験、ありますよね。
この白濁り、一度発生してしまうとちょっとやそっとの水換えではどうにもなりません。
せっかくの可愛いお魚も、水が白く濁っていると可愛さが半減してしまいます。
今回は、そんな水槽の白濁りの原因と対策、起こってしまった時の対処法について、わかりやすくまとめています。
金魚や熱帯魚を飼育していて、いくら水換えをしても、すぐに再発する水槽の白濁りに困っているあなたにとって、最適な情報を発信しています。
ぜひ、普段の金魚飼育の参考にしてみて下さい。
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金魚の塩浴や薬浴をする際に、誰でも完璧な濃度で薬や塩の量の計算ができます。ぜひご利用ください。
水槽の白濁りの原因
水槽の白濁りの原因には、大きく3つの種類があります。
どのタイプの白濁りかによって、対処方法が異なります。
事前に原因をはっきりさせておくことが重要です。
- 小さな砂やゴミが水中に広がっている
- バクテリアのバランスが崩れている
- 水が腐敗を始めている
小さな砂やゴミが水中に広がっている
ソイルや砂利を入れた水槽に水を入れた直後の白濁りは、数時間放置していれば無くなることが多いです。
単に細かな砂や汚れが水中に広がっているだけですので、時間がたてば白濁りは落ち着きます。
バクテリアのバランスが崩れている
水槽を立ち上げたり、水換えをした数日後に白濁りが発生している場合、水槽内のバクテリアのバランスが崩れている可能性が高いです。
バクテリアにも沢山の種類があり、魚のフンや餌の食べ残しを分解するタイプと、あまり分解しないタイプがいます。
水槽を立ち上げた直後や、水換えの直後は前者のバクテリアがうまく繁殖せず、分解能力の高くないバクテリアが大量に発生することがあります。
1匹1匹は目に見えないバクテリアですが、水槽内で大量に繁殖することで、バクテリアの集まりが白く見え、結果として白濁りが発生しています。
水が腐敗を始めている
水が腐敗を始めた際も、バクテリアのバランスが崩れ、白濁りが発生します。
この白濁りは、ろ材や飼育水が長期間にわたって掃除されていないことから、水が古くなり、バクテリア以外の有害な細菌が増殖している可能性が高いです。
この場合、水槽の水の匂いを嗅ぐと明らかに不快な腐乱臭がすることが多いです。
掃除不足により水が腐敗しているだけでなく、水槽のサイズや飼育している魚の量に比べて「フィルターの濾過能力が弱い」ことも、よくある白濁りのパターンです。
掃除不足と同じく、フィルターが機能していないことにより、水が腐敗を始めているサインなので、至急設備の再検討をしましょう。
水質の悪化は即、金魚の様々な不調や病気を引き起こします。
金魚の飼育におすすめのフィルターはこちらで紹介しています。
白濁りの魚への影響
水槽の立ち上げや大規模な水換えの直後の白濁りに関しては、魚への直接的な影響はありません。
良くもなければ、悪くもないという状態です。
もちろん、分解能力の高いバクテリアが増えた方が水質は安定するため、魚にとってはベストです。
白濁りが起こっているタイミングは、バクテリアバランスの調整が行われているタイミングですので、水質が不安定になりやすいです。
少量ずつ、こまめな水換えを行い、魚の調子を整えながらバランスが整うのを待つのがポイントです。
白濁りが取れないとき
白濁りが取れない時、多くの飼育者が市販のバクテリア剤を使用しますが、当サイトではおすすめしていません。
理由は簡単で、もともと必要な量、種類のバクテリアは水槽内に存在しているからです。
水槽の新規立ち上げであっても、水草や新しく導入する魚に必ず付着しています。
それらの数十種類のバクテリアが、それぞれ増えたり、減ったりしながらその水槽に最適な量に調整している状況が「白濁り」です。
白濁りのタイミングで新たにバクテリア剤を追加してしまうと、再調整が必要なため、結果として白濁りは長引きます。
白濁りとバクテリアに関してはこちらに詳しく紹介しています。
白濁りを放置すると
白濁りは放置できるのであれば、放置する方がいいです。
不安になって無理に白濁りを解消しようとして、市販の添加物や活性炭、ゼオライトなどを導入しても、バクテリアバランスを整えることはできません。
普段から水換えや掃除をして、水槽を清潔に保っているのであれば、白濁りは「水が出来上がる過程」ですので、放置するのが1番です。
水換えやフィルターの手入れを怠っている場合の白濁りは、放置すると即お魚に大ダメージを与えるため、すぐに水換えを行うようにしましょう。
白濁りが臭いとき
水が出来上がる過程の白濁りには特有のアンモニア臭がします。
これは、アンモニアを分解するバクテリアがまだうまく繁殖できていないことで起こります。
アンモニアは有害な物質ですので、バクテリアのバランスが整い、白濁りが解消されるまではできるだけ水換えの頻度を増やすようにしてください。
臭いはバランスが整い、白濁りがなくなるとともに解消されていきます。
白濁りの対策
白濁りの対策は非常に簡単です。
なぜなら、「日頃からこまめに水換えと掃除をする」だけだからです。
白濁りは水槽内のバクテリアのバランスが崩れた時に発生します。
バランスが崩れる理由は、「急劇に環境を変えた」からです。
大規模な水換えや掃除、フィルターの全取り換えなどは、水槽という狭いスペースでは、間違いなく急激な環境の変化です。
週に1回は1/4の量の水換えをする
月に1回は底砂やフィルターの掃除をし、2ヶ月に1回はフィルターの交換をする
など、定期的に、こまめに水槽の管理をしていれば、バランスが大きく崩れることはありません。
このこまめな対応をおろそかにし、焦っていきなり大規模な水換えや掃除をした結果が、「白濁り」です。
水槽を1台、適切に管理するためには、1回の時間は短く、頻度は高いメンテナンスを行う必要があります。
水換えや底砂、フィルターの掃除、交換、をするだけでも、こまめにやると2日に1回は水槽を触っているのが普通です。
白濁りの解決方法
金魚の飼育水が白濁りする際の対応として、最も有効なのは「水換え」です。
水をクリアにするバクテリアよりも、白濁りの原因となるバクテリアが大量に繁殖してしまっているので、まずば水換えによって絶対量を減らしましょう。
水槽内で、良いバクテリアが安定的に繁殖する環境が整うまでには、およそ1ヶ月以上かかるといわれています。
根気よく、水換えを続けましょう。
水換えの量はそれほど重要ではありません。
60センチ水槽であれば、1回10リットルほどで構いませんので、2.3日に1回は行うようにしましょう。
白濁り自体に害はない
この前まで透明だった水槽が、日に日に真っ白になると、金魚にも何か害があるのかと不安になりますが、安心してください。
掃除不足による白濁りでない限り、直接的に金魚に害はありません。
ですが、透明な水に繁殖している良いバクテリアと異なり、白濁りしているバクテリアは生体のフンやエサの食べ残しを分解する力が弱いです。
白濁りが収まるまでは、水換えを通常より頻度を多めに行うようにしましょう。
適切な水換えを続けていれば、必ず水は透明になります。
根気よく続けましょう。
金魚の水換えに関してはこちら